(テクノロジーの)世界はWeb 2.0からWeb 3.0へと移行しつつある。長く米国で活動し、マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボの所長を務めた著者はそう主張する。
本書の主な内容は以下の通りであり、我々の生活が大きく変わる可能性があることを示唆している。
1.Web 3.0では、Google、Yahoo、X(旧Twitter)等のポータルサイトを運営するプラットフォーマーが主導権を失い、ブロックチェーンを使用した分散型のインフラの上にアプリケーションが乗る方式が主流になる。
2.Web 3.0ではトークンや仮想通貨等の暗号資産(クリプト)のシェアが増加してクリプト・エコノミーを形成し、法定通貨(US$やユーロ、円等)を基にしたフィアット・エコノミーの比率は減少していく。
3.個人の働き方も組織ベースからプロジェクトベースに移行し、プロジェクトごとに人が集まるようになる。
4.人はメタバース(バーチャル空間)の中で自由に活動することができるようになる等。
2025年8月13日の日経新聞朝刊に、発達障害の人がバーチャル空間で訓練することは障害の改善に効果があるという高知大学とBiPSEE社の共同臨床研究の結果が紹介されていた。テクノロジーの進歩は確かに社会を変える力を持っている。
この本には、「化石世代」には見慣れない言葉が多く出てきて最初は戸惑ったが、その都度Google Geminiを利用して調べるうちに理解が進むようになった。仮想通貨についてはその仕組みや問題点が良く理解できた。ただし、通貨の問題は政治的な要素が入り込む(通貨覇権)ので、クリプトエコノミーがこの本に書いてあるようにすんなりと実現するとは思えない。