代表理事挨拶
現在世界は第4次産業革命が進行しています。
1970年代に始まった情報化社会では、半導体の性能の急速な向上に伴いパソコンやインターネットの利用が広がり、経済社会に大きな影響を与えてきました。特に最近ではGPUの進化によりビッグデータの処理が可能になり、人工知能(AI)の分野ではディープラーニングの技術に基づく生成AIの飛躍的な利用拡大が経済社会を大きく変えつつあります。更に、量子技術の進歩はこの変化を大きく加速するものと期待されています。
当財団は上記の点をふまえてAIと量子技術の社会実装に焦点を当て、これらの技術が社会に及ぼす影響にも目配りしつつ事業を行ってまいります。我が国の科学技術政策も、当初の個別研究開発テーマの重点化による産業競争力の強化からサイバー空間とフィジカル空間を融合させた社会(Society 5.0)、科学技術のみではなく人文科学も包含した総合知を活用する社会(SINIC理論における「最適化」社会)へと向かっています。AIと量子技術の社会実装はそのための非常に有用なツールになると確信しております。
皆様のご支援をよろしくお願いいたします。