未来学者、インフルエンサー、思想的リーダーとして世界的に著名なマー氏による、生成AIの歴史、生成AIがビジネスモデルにもたらす革新、倫理面・法律面でのリスクと限界、世界におけるビジネスの業種別活用事例等が幅広く紹介されている。これから生成AIをビジネスに活用しようと考えている人にとってはマクロ的な視点とミクロ的な視点の両方を持つために格好の書である。
著者が一番言いたいことは、今まで我々が行ってきた新技術の導入プロセスと同様、生成AIを上手く活用するには(企業)文化とマインドセットの変革が必要であり、生成AIはあくまでもツールであるという、新技術を導入する際の不変の真理である。
各章の終わりにその章の要約がついており、時間の無い人は要約を読んでも良い。
最後にある日本語版解説も懇切丁寧で、プロンプトの書き方によって結果が変わる実例やこれから業務用に生成AIを活用しようとする際の組織体制や導入手順が紹介されているので参考になる。